薄さ、防水、耐磁etc.
スペック別N o .1 時計を探せ！
時計は、着用シーンの多様化やタイプの細分化が止まらない。年ごと、さまざまな長所や個性を備えた機種が矢継ぎ早にリリースされるたび、時計ファンの胸は高鳴るが、ふと気づけば、あらゆる時計の能力を示す要素が激しく錯綜し、ともすれば時計選びの基準が混乱。
理想のモデルが霞む危険もある。ならば今いちど、実質的項目の＂最高峰＂を整理し、見直そう。根源的な魅力にあふれ、正当な価値を誇る、スペック別「No.１モデル」を徹底調査！
あらゆる光を取り込む
究極のブラックは、最先端科学の賜物
黒は時計の基本色のひとつ。ドレス系、スポーツ系を問わずそつなく馴染むうえ、”奇抜”の対極ゆえ飽きにくいということもあって、近年はこの色の魅力に焦点をあてた”オールブラック”も台頭。もはや黒はスペックと呼べるほど重要になっている。
その黒さの度合いにおいて最高峰となるのが、Ｈ．モーザーの数々のモデルだ。同社は地球上で”もっとも黒い”とされる新素材「ベンタブラックR」を文字盤に採用。本来は目立たぬ色のはずだが、俄かに脚光を浴びている。
その秘密は、通常の黒とは一線を画す深みと質感だ。ベンタブラックRは光の99・９６５％を吸収。いわばちょっとしたブラックホールのような存在で、限りなく“真の闇”に近い。ゆえに、黒の本質が最大に発揮される。